熱中症について②新型コロナ禍における熱中症予防のポイント(産業衛生シリーズ)

代表の稲田礼子です。
本コラムは、私が日頃の産業医活動の中で行なっている講話から、一部をご紹介するものです。健康経営※に取り組む皆様のお役に立ちますと幸いです。

今回は新型コロナ禍における熱中症予防のポイントについてご紹介します。

目次

①暑さへ慣れる

  • 汗をかかない季節から速歩でウォーキングを行うなど、ある程度暑さに慣れておくことも重要です。
  • 慣れの獲得には7日以上かかり、また、この慣れは数日でなくなってしまいます。計画的に熱への順化期間を設けましょう。

②体調を整える

  • 熱中症の発生にはその日の体調も影響します。脱水状態は避け、日ごろから体調管理を行いましょう。
  • 体調の観察記録をつけておくと良いでしょう。
  • マスク下での水分補給が少なくなりがちです。口渇感によらず意識して頻回に水分を取るようつとめましょう。
  • 不調時は、不調が回復し、食事や水分が十分に取れるまで暑いところでの活動は控えましょう。
  • 十分な睡眠と涼しい環境での安静も大切です。

③暑さを避ける

1.屋外でのポイント

  • 冷たい飲料(5-15℃)を準備しておきましょう。暑い日は決して無理をしないようにしましょう。外を歩く場合は、日傘や帽子など直射日光を避け、日陰を選んで歩いたり、こまめに涼しい場所へ避難しましょう。
  • 服装は、吸汗速乾素材など、夏向けの衣服を取り入れましょう。特に炎天下では黒系の服は避けましょう。
  • 襟元はゆるめて通気したり、ゆったりとした衣服を取り入れるようにしましょう。
  • 適宜マスクをはずして休憩することも大切です。ただし感染対策上重要なので、はずす際は密にならないことに配慮し、周囲の環境等に十分に注意を払って下さい。

2.室内でのポイント

  • 日射遮断フィルムなどを用い、窓から射し込む日射を遮りましょう。遮光フィルムやカーテンで輻射熱を遮ることも有効です。
  • 帰宅時は窓を開け換気をしてからエアコンの冷房を入れましょう。
  • エアコンは扇風機などを使い、冷気を対流させましょう

 

※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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